家づくりコラム

基礎・構造・耐震

ワクノウチについて③伝統工法はどこが違う?

伝統工法の家は地震のエネルギーに対して、様々な形で力を受け入れ逃がしていこうという発想ですから、大きな地震が起きても致命的な破壊ということが起きないと考えられます。

すなわち、伝統工法は全体が”柔構造”の構造原理に貫かれているのです。その代表的な特徴とは、なんといっても貫(ヌキ)でしょう。

それは壁の中に水平に入っている部材で、柱を通し、仕口で固定されてます。通常この貫の上に竹小舞がひかれ、その上に土壁が付きます。この貫と小舞と土壁の組み合わせが、粘り強さの要です。

ワクノウチの実験 

伝統工法の変形実験です。

いま、数トンの荷重によって変形しています。

このあと、荷重を抜くことで、変異がもとの半分の位置まで戻りました。 

 すべての柱・梁のしなりが互いの抵抗要素となり、建物に対する大きな力を分散させる機能を持つのです。

また、土壁が外からの力を吸収し、小さな地震には土壁の剛力が、大きな地震では土壁が崩れることで地震に耐える力を持ちます。

そして最後は、柱を貫通する「貫」によって建物の崩壊を防止します。つまり、伝統構法は、「貫」と「土壁」の組み合わせで外力を分散・吸収させ、外力に抵抗する建築方法といえます。

ワクノウチの変位イメージ 

 点線が、外力をうけた際の変位イメージです。

S字に曲がった柱・梁が、「貫」を介して全体でチカラを受け止めます。

すべての材の「しなり」が地震の衝撃を受け止めるクッションになっています。

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