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工事は一体誰に頼む?
あなたの近くに、こんな人はいませんか?
「私は素人です。建築の勉強をしてきたわけではありません。しかし友人や知人には建設業にかかわる人が多いので、何かのときにはそこに頼もうと思っています。」
人付き合いは、大変良いことです。身の回りにそういった人達が存在するのは、心強いでしょう。しかし、そこには落とし穴も潜んでいるんです。へたをすれば、友人関係が壊れてしまうことだってありえる話です。
自分で専門家に頼む危険性
自分で仕事を直接職人さんに頼むと言う事は、お医者さんの処方箋をもらわず、身近の薬局で薬を買い求めることに似ています。
あらゆる業種の内容に精通している専門家、職人さんは、自分達の身近に必ずいます。キズバンを貼る様に傷んでいる部分の外壁の補修、雨漏り直しはそれほど問題ないでしょう。
しかし、設計がらみのやれ間取り、仕上げ、最新設備、となると、誰しも経験則からの発言しかできなくなるようです。
職人さんたちはみな、一流どころの技術をもっていますし、もちろんそれで毎日の糧を得ているわけですから、自信も持っています。
しかし、だからこそ 「我(が)」 が強くなるという副作用もあるのです。ここに危険が眠っています。
一流の建物を「作る」ことに携わってきたことが「ある」かも知れません。
ですがそれは、一流職人としての技術が要求された部分に対して「できている」のであって、その内容は設計業務に携わっていた訳ではないのです。
設計を業務として経験したことのない人は、素人とほとんど変わりがありません。
例えその人に、一級建築士の肩書きがあろうが、同じことです。
そういった人の無責任な発言に、キズバンどころか何十、何百万の出費をしてしまう人がいます。
「こんなつもりじゃなかった、あの人に頼めば間違いなかったはずなのに」
・・・などと後悔するのは結局、依頼した本人なのですからね。
→「選択肢がない辛さ」
工事って一体?
家作りには大体20くらいの職種がかかわってきます。
ざっと並べてみると、基礎屋さん、大工さん、サッシ屋さん、板金屋さん、左官屋さん、建具屋さん、電気屋さん、設備屋さん、内装屋さん・・・などがいます。
あとはその建物によって塗装屋さんやタイル屋さんなど更に加わることになります。
全てまとめてしまうと数百〜数千万円の大きな買い物になるのですが、一人ひとりの職人さんに支払われる金額は数十万円であることが多いようです。
さらにそれを更に細かく紐解いてみると、ひとつ数千円のものにまで細分化されます。
ちなみに柱は一本3千円ですし、壁のクロスは900円です。
それなら、知っている「○○屋」さんに安くやってもらうようお願いするわ、といっても高い見積もりを出す業者は(悪徳業者でもないかぎり)殆んどいないでしょう。
業者も仕事が欲しいのですから。ひとつひとつの金額は、たいしたことありません。しかし、どこにどれだけ金額がかかるか。何が必要で、なにが不要なのか。無駄はないか。
実際のところ、見積もりをみてもチンプンカンプンです。さらに実際に工事が始まって、ここがちがう、そんなつもりじゃなかった、なんてことを汗を流して働く、例えば知人の職人さんに意見するなんて普通の人なら恐ろしくてまず言えません。
こんな危険を冒さずとも、お客様の代わりとなって、スムーズにまとめ上げてくれるのが専門の設計者なんです。
設計者との『家作り・リフォーム』
家を作るなら、専門の設計士であれば、自分たちの生活スタイルに合った自分たちだけの家をカタチに出来、さらに建て主の希望にプロとしての「アイデア」や「アドバイス」が加わることで、期待以上の住まいを得ることができます。
建築の専門家は、敷地が狭い、変形している、日当たりが悪いなどの悪条件でも、お金をかけられない時でも、魅力的な住まいになるように工夫してくれます。
それはリフォームだって、同じことです。
手すり一本取り付ける工事だとしても、通路の幅から、利き手の向き、車椅子や半身不随になった際の検討など、素人には見えない部分に気が付いて、あらかじめ手をうってくれるのも、専門家ならではです。
設計士が関わらなかったばかりに、後々気が付いて、やれ再工事だ、なんてことになる可能性も十分ありうるのです。
一連の予算の管理や工事の監理も専門家の仕事なので、素人には分かりにくい見積り金額の調整や、設計どおりに工事が行われているかどうか、プロの目を通した厳しいチェックなど、専門家は建て主にとって強い見方になってくれることでしょう。
さて、あなたの為にしっかり考えてくれ、あなたの見方になってくれる専門家は、身近にいますでしょうか?