「階段」の種類と特徴 - フォルムゼノマ

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暮らすを考える知恵袋

2020.09.03 住みよさと設計のヒケツ

「階段」の種類と特徴

こんにちは、営業担当の水野です!

インターネットやSNSの広がりから、最近ではお客さまが持参される施工写真を見ながらお打ち合わせすることが増えてきています。
その中でも、特に見られているのがLDK。
そして、開口一番、こうおっしゃるお客さまも。
「リビング階段にしたいです!」

たしかに、リビング階段は見た目がとてもかっこいい!
スタイリッシュで現代風なデザインですよね。
でも、家づくりで大切なのは、「お客さまにとって何が適しているのか?」ということです。
階段においても、見た目のデザインだけでなく、特徴やメリット・デメリットを知るところから始めましょう!

階段には大きく分けて2タイプがあります。
●リビング階段
●廊下型階段

リビング階段は、その名の通りリビングに設けた階段のことです。
廊下型階段は、昔ながらの玄関からLDKへつながる廊下に設けた階段です。
では、それぞれどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

●リビング階段
【メリット】
・家族と顔を合わせる機会が増えコミュニケーションが増える
・廊下を作らなくて良いので、その分居室を広くできる
・吹抜けとの相性が良く開放的
・温度差が少なく、身体に優しい
【デメリット】
・音やニオイが2階に伝わる
・熱効率が悪い
・プライバシーの確保が難しい

●廊下型階段
【メリット】
・来客や家族との動線、視線がぶつからない
・音やニオイが気にならない
・階段下の空間を有効活用できる
【短所】
・家族や来客の有無が分かりにくい
・居室と廊下の温度差が激しい
・廊下が必要な分、居室面積が狭くなる

こうして整理してみると、メリットとデメリットは表裏一体。
リビング階段は、リビングを通らないと2階へ行けないため、家族同士の絆が深まる一方、嫌でも来客と顔を合わせることになります。
開放感がある分、冬は冷たい空気が2階からリビングへ降りてきます。
最近の住宅は性能が良い「高気密・高断熱住宅」であっても、廊下型に比べると寒く、家全体を温めるには時間も光熱費もかかってしまいます。

廊下型階段は、プライバシーが保ちやすい反面、リビング階段に比べると家族間のコミュニケーションが少なくなりがちです。
廊下分の面積が必要ですが、階段下を収納スペースとして活用すれば無駄がなくなりますね。

これらのメリット・デメリットを知っていても、どちらが良いのかは悩ましいところ。
そんな時は、設計者からアドバイスをもらうことがおすすめです。
ただし、自分たちの生活スタイル(例えば、家族構成、来客数、予算など)や想いを具体的に伝えることがポイント!
その想いに、私たちがプラスαのご提案をさせていただきます。

では、素敵な階段を作られた2つの事例をご紹介します。

●S様邸のひな壇階段
3月に完成見学会をさせていただいたS様邸のリビング階段です。
片側に壁を作らず、2階からLDKに光を落として、明るく広がりを感じられるよう工夫しました。
階段下は収納スペースにしたり、壁掛けTVを設置したりと有効活用!
ちょっとしたアイデアで、過ごしやすい空間になりますね♪

●Y様邸のスケルトン階段
階段上2階天井にFIX窓「ライトウェル」を設計。
たっぷりの光を取り込み、2階廊下だけでなく階段下まで明るく照らしてくれます。
見上げると青空も見えて、心が癒されます。

これらの事例のように、設置場所、デザイン、設計を工夫することで求めていた形や間取りを作り、空間をより豊かで過ごしやすいものにできます。
「この階段でなければならない」というイメージに固執せず、まずは一度ご相談を!
ご家族に合った階段設計をご提案いたします。