木造倉庫を最高のコスパで考えてみました! - フォルムゼノマ

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2022.06.09 住みよさと設計のヒケツ

木造倉庫を最高のコスパで考えてみました!

こんにちは、設計の野嶋です。

「倉庫は鉄骨が当たり前」
「店舗、事務所も鉄骨でしょ」

そんな常識は過去のものになりつつあります。

近年、倉庫・店舗・事務所の木造化が急速に進んでいます。富山県でも公共建築物の木造化・内装木質化に取り組んでいます。それでは、なぜ大型倉庫というと鉄骨というイメージが無くならないのでしょう。

まず、世の中の価格相場や木造倉庫のメリットデメリットについてご紹介します!

~メリット~
1.工期が短い!
木造の自重が鉄骨造よりも軽いことから、低層かつスパンがあまり大きくない建築物であれば、住宅レベルのベタ基礎での施工可能で、さらにプレカットされた規格部材を現場で組み上げるためスムーズな作業・進行に貢献し、短期間での完成を実現できます。

2.コストが安い!
そもそもの話、木は鉄よりも格段に安価です。木造小規模木造や中大規模木造でも、特注材以外は一般流通材を活用し組み立てていけるので、加工手間の観点からも鉄骨とは比較にならない程で、さらに固定資産税額まで安価です。

3.鉄骨と比べると軽い!
当たり前ですが鉄骨と比べると木は軽いため基礎の設計荷重、地耐力も小さくてすみます。よって鉄骨では建てられない場所でも木造なら可能な場合があります。

~デメリット~
1.鉄骨に比べ、耐震性、耐火性は低い。
2.鉄骨に比べ大空間はやや苦手、柱無しの空間を作るのには梁にコスト増の傾向。

次に価格帯の相場。ネットで調べてみた一般的な相場では…鉄骨造で40~45万/坪程度、木造で35~40万程度のようで、鉄骨よりはコスト安だけど案外高いイメージ。

これは・・・どこまで歩み寄りが出来るかで、コストは格段にさがる気がします。品質はコストと比較して許容できればOK、柱が無い空間っていうのは木造じゃ鉄骨に勝てないけど、これが用途に対して許容できればいいのでは?柱はあっても自分の使い勝手の範囲内なら全然大丈夫、っていう感じの方に手が届きやすいのでないかな。

よし!特例と流通材を使って、設計してみよう!

こんなのが遊び感覚でできるのが設計士だからこそだし、この仕事の面白いところ。
で、出来たのがコレ↓

特例が適用される高さや床面積の上限から、壁量計算クリアと特殊な構造計算不要な範囲を流通材のみで設計するとこんな感じ。

高さも梁下で4m程度確保できるうえ、トラスや特注材といったコストをかければ二か所の柱も抜ける。サイズも法律の範囲内であれば自由自在だし、確認申請も通せる。これをベースにして農業用倉庫や趣味のガレージハウス、店舗や事務所など、あらゆるカタチにカスタマイズもできそうです。

さてコストは?仮設や土砂処分、申請費用は物件によって違うから、別途として計算すると・・・・

税別で約○○万/坪!これは安い!これは欲しい!!

というワケで、試しに提供開始してみます。価格はまだヒミツ、流通価格の1/2くらいです。商品に必要なネーミングとかは、おいおい検討してみようかなと思います。このブログで興味持った方は、ぜひ問い合わせを。安いに度がすぎて損しているかもしれないので、こういうのは早いもの勝ちですが、いかがでしょうか?